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お屠蘇で一年の健康祈願!

元旦の朝に頂く祝い酒のお屠蘇、新年の初めに日本酒で乾杯することと思っている方が多いと思いますが、実は、生薬を漬け込んだ薬膳酒を家族の健康を願いながらいただく風習です。

屠蘇は中国の名医華陀の遺法で、本名は「延命屠蘇」といいます。病の根元となる邪気や体内の蓄積された食毒を取り、延命長寿をはかるとされています。

日本では弘仁年間に屠蘇の儀式が始まり、それ以降一家の健康を願う習わしが広く行われるようになりました。

 

屠蘇に使われる生薬の屠蘇散の代表的なものは、山椒(芳香性健胃作用、胃腸を刺激し温める作用)、桂皮(血の巡りを良くして体をあたためる作用)、防風(風によっておこる病気、リュウマチ、感冒、疼痛などを防ぐ作用)、陳皮(胃腸機能を高める、風邪予防)、朮(胃に溜まった余分な水分を取り除く健胃作用、お正月に食べる餅には水分を留める作用があり、餅の食べ過ぎによる水分の停留を取り除く)などです。

 

飲み方は、屠蘇散を日本酒やみりんに浸して一晩置き、元旦の朝に年少者から年長者へ。

一年の健康を祈念して、今年もお屠蘇を頂きました。